プロテインは筋肉や健康に良いということで、多くの人が飲んでいます。
しかし、プロテインを飲むときに気になるのが、食事との関係です。
プロテインはお昼ごはんになるのでしょうか?
プロテインを飲んだら、その日の食事量を減らした方が良いのでしょうか?プロテインを飲むタイミングはいつがベストなのでしょうか?
この記事では、プロテインと食事の関係について解説します。
プロテインを飲むことで得られる効果や副作用、食事とのバランスやタイミングなど、プロテインを正しく摂取するために知っておきたいことをお伝えします。
プロテインとは何か?
まず、プロテインとは何かを簡単に説明します。
プロテインとは、タンパク質の英語名です。
タンパク質は、筋肉や内臓、皮膚、髪の毛などを作る成分で、体重の5分の1を占めています。また、体内の酵素やホルモンなどを作り、栄養素の運搬を行うなど健康を維持していくためには欠かせません。
タンパク質はアミノ酸が結合してできた成分で、数万種類も存在しています。体内で効率良く働けるタンパク質を摂るには、良質なタンパク質を含む食材が必要です。
しかし、日常の食事だけでは十分なタンパク質を摂取することが難しい場合もあります。
そこで、タンパク質を濃縮した粉末状や液体状の製品がプロテインです。
プロテインにはさまざまな種類がありますが、代表的なものは以下の3つです。
- ホエイプロテイン:牛乳から作られたプロテインで、水に溶けやすく吸収速度が速い。筋力アップや疲労回復に効果的。
- カゼインプロテイン:牛乳から作られたプロテインで、水に溶けにくく吸収速度が遅い。満腹感を与えてくれる特性からダイエットや持久力向上に効果的。
- ソイプロテイン:大豆から作られたプロテインで、植物性タンパク質。大豆イソフラボンという成分が含まれており美容や健康維持に効果的。
プロテインはお昼ごはんになるのか?
では、プロテインはお昼ごはんになるのでしょうか?
答えは NO です。プロテインはあくまでも栄養補助食品であり、食事代わりにすることはおすすめしません。
理由は以下の通りです。
- プロテインはタンパク質が主成分であり、その他の栄養素(炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラル・食物繊維など)が不足しがち。バランスの良い食事を摂らないと、体調不良や栄養不足になる可能性がある。
- プロテインは溶かした液体であるため、咀嚼する必要がない。咀嚼することで唾液が分泌され、消化や免疫に関わる酵素が活性化される。咀嚼することで脳に満腹信号が伝わり、食欲をコントロールできる。プロテインだけでは咀嚼が不足し、消化や免疫の低下や過食の原因になる可能性がある。
- プロテインは飲むだけで筋肉がつくわけではない。筋肉をつけるには、プロテインを摂取するだけでなく、適度な運動やトレーニングが必要。プロテインは筋肉の材料であり、筋肉の刺激でありません。プロテインを飲んでも運動しないと、余分なタンパク質はエネルギーとして消費されたり、脂肪として蓄積されたりします。
以上のように、プロテインはお昼ごはんにならず、食事と一緒に摂取するか、食事とは別のタイミングで摂取することが望ましいです。
プロテインを飲むタイミングはいつがベスト?
プロテインを飲むタイミングはいつがベストなのでしょうか?プロテインの種類や目的によって異なりますが、一般的におすすめなのは以下の3つです。
- 運動後:運動後は筋肉が栄養補給と回復を行うため、体へ栄養を補給できる絶好のチャンス。特に運動後45分以内は筋肉へ送られるアミノ酸が3倍にまでアップすると言われています。
このタイミングにプロテインを摂取することで筋力アップや疲労回復に効果的です。
吸収速度の速いホエイプロテインがおすすめです。 - 就寝前:就寝前にプロテインを摂取すると成長ホルモンの働きを促してくれるメリットがあります。成長ホルモンとは筋肉の成長を助けるもので、トレーニングと切っても切れない関係です。
就寝前にプロテインを摂取しておけば筋力アップにつながります。
ただし、寝る直前に摂取すると胃へ負担がかかることがあります。少なくとも就寝する30分~1時間前には摂取しておくのが良いでしょう。
吸収速度の遅いカゼインプロテインや大豆プロテインがおすすめです。 - 朝食時:朝目覚めた時、人間の体は水分や栄養が全般的に不足している状態です。
朝食時にプロテインを摂取することで体へタンパク質を補給することで、一日の活動に備えることができます。
また、朝食時にタンパク質を摂取することで、血糖値の上昇を抑えて食欲をコントロールしやすくなります。ダイエットにも効果的です。
朝食時にはホエイプロテインや大豆プロテインがおすすめです。
プロテインを飲むと痩せるのか?
プロテインを飲むと痩せるという誤った情報が広まっていますが、これは本当なのでしょうか?
答えは NO です。
プロテインはタンパク質が主成分であり、タンパク質はカロリーが高い栄養素です。
1グラムあたり4キロカロリーもあります。プロテインを飲んだからといって、その分だけカロリー摂取量が減るわけではありません。
むしろ、プロテインを飲んで満足してしまい、食事の量や質に気を付けないと、カロリー摂取量が増えて太る可能性があります。
プロテインを飲むことで痩せる可能性があるのは以下の場合です。
- プロテインを飲んで満腹感を得て、食事の量や間食を減らすことができる場合
- プロテインを飲んで筋肉量を増やし、基礎代謝量をアップさせることができる場合
- プロテインを飲んで血糖値の上昇を抑えて、脂肪の蓄積を防ぐことができる場合
しかし、これらの効果はプロテインだけでは得られません。なぜなら、プロテインはあくまでも栄養補助食品であり、バランスの良い食事や適度な運動などと併用することが必要です。
プロテインは魔法のドリンクではありません。
プロテインを飲むだけでは痩せません。
まとめ
この記事では、プロテインと食事の関係について解説しました。
プロテインはお昼ごはんにならず、食事代わりにすることはおすすめしません。
プロテインはタンパク質が主成分であり、その他の栄養素が不足しがちです。
また、咀嚼する必要がなく、消化や免疫にも影響します。
プロテインは運動後、就寝前、朝食時に摂取することで効果的です。
しかし、プロテインを飲むだけでは筋肉がついたり痩せたりするわけではありません。
バランスの良い食事や適度な運動などと併用することが必要です。
プロテインは筋肉や健康に良い栄養補助食品ですが、正しく理解して正しく摂取することが大切です。
プロテインに頼りすぎず、自分の体や目的に合ったプロテインを選ぶことも重要です。
プロテインを上手に活用して、健康的で美しい体を目指しましょう。